油圧式可変超高周波型SRシリーズ

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図2.2-1 SR-45による鋼矢板施工

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図2.2-2 SR-45によるハット形鋼矢板施工

特長

  • 普通鋼矢板、広幅鋼矢板、H形鋼杭の打込み・引抜き施工に適用できる。
  • 専用チャックの装着により、ハット形鋼矢板、鋼管杭・鋼管矢板、コンクリート矢板などの施工に適用できる。
  • 起動・停止時は振幅をゼロにするゼロ起動・ゼロ停止機構により、起動・停止時の地盤およびクレーンブームとの共振現象を解消し、起動・停止時の地盤振動や機械騒音を最小限に抑えることができる。
  • 運転中に振幅ボリュームと周波数ボリュームで振幅と周波数を任意に調整することにより、杭や鋼矢板の規格に適した地盤条件による負荷状況に応じた低騒音・低振動施工に適用できる。
  • 普通型バイブロハンマでは適用困難であった都市部、構造物などへの近接施工、夜間施工、長尺矢板・杭の施工にも適用でき、バイブロハンマの施工領域を大幅に拡大し建設コスト縮減に貢献する。
  • 振り子式慣性方式発振機構の特性により、杭および鋼矢板の引抜き施工にも振動力が有効に作用する。
  • 積層カウンターウェィトと超高周波微振動との相乗効果により、岩盤や玉石混じりの砂礫層においても大きな打込み力を発揮する。
  • ベースマシンへの振動影響が軽微なため、テレスコピッククローラクレーンでの施工に適用できる。
  • パワーユニットは第三次排出ガス基準の認証を受けたエンジンの搭載と防音対策により、環境対策に配慮した施工に適用できる。
  • パワーユニットは各種モニータが配置されており、機械トラブルの防止および早期発見に有効である。 表2.2-1にSRの国土交通省の低振動型・低騒音型建設機械による振動と騒音の評価値を示す。

表2.2-1 国土交通省振動騒音レベル評価値(dB)

建設機械振動評価値
評価対象とする振動 起振地点から15m地点の
振動レベル
SR-30 SR-45
打込時 64.2 59.8
停止時 65.0 60.5
起振時 65.0 60.7
建設機械騒音評価値
起振地点10m地点の平均等価騒音レベル SR-30 SR-45
1回目 69 73
2回目 70 73
3回目 70 73
音響パワーレベル 98 101

構造

  • 振り子を回転させる油圧モータの動力は、エンジン式パワーユニットからの圧油を駆動源としている。
  • 起動時は運転スイッチを入れると自動的に振幅ゼロで起動し、設定周波数に達した後に振幅を発生して自動的に設定振幅と設定周波数が確保される。
  • パワーユニットの操作パネルまたはリモコンの操作で、起動、停止、チャックの開閉、クーリング(軸受の潤滑、油圧モータの冷却)が可能である。
  • 停止時は停止ボタンを押すと自動的に振幅がゼロになってから停止するため、打止め時の天端合わせが容易、かつ、確実にできる。
  • 振幅を変換する変換装置は、起振機本体外部取付型によりメンテナンスが容易である。